日本刀の書籍の内容あれこれ

ひとくちに「日本刀の書籍」と言っても、本ごとに編集方針や対象とする読者によって書いてある内容は様々です。一般の方が書店で購入できる日本刀の本には大体こういうことが書いてあります、という項目を挙げました。
このうち、どういうことを知りたいかによって手に取るべき本は変わります。

日本刀の歴史や精神性に関わる話

日本刀とはなんぞや?の話が主になります。
日本刀がどういう風に扱われてきたのか、武器としての側面と、精神的なよりどころとしての側面と…という内容です。入門書に必ず書いてあります。

日本刀の作り方

これも上の「日本刀の歴史や精神性に関わる話」と同じで、大概の入門書には書いてあります。
手順が分かりやすいよう、イラストや写真が付属しています。

日本刀の扱い方

これも入門書の定番コンテンツです。
「日本刀触る機会なんてねーYO!」と叫びたくなります。私もそうでした。
いつか必要になるかもしれないので「あの本のあの辺に書いてあったなぁ」と記憶の隅に留めておきましょう。

名刀やその持ち主、名工にまつわる話

日本史の世界です。ある名刀がどういう変遷をたどったかのストーリー、歴史上の人物が所有していた刀にはこんな逸話がある、そういう「エピソード」ベースの内容です。名刀に絡んで、名工の逸話などもあります。
これだけで一冊の本になっていることも多いです。日本史好きなら一番入りやすい入り口がこちらかと。

日本刀そのものの話

日本刀という「物」についての解説です。形や種類、時代ごとの変遷、作られ方の違いなど。
この内容にはどかっと専門用語が登場します。刀自体の種類、刀の部分の名称、切っ先の形の種類、地鉄の種類、刃文の種類、茎の形状、などなど。覚えるのは大変ですが、これらを一通り知っていると博物館などでの刀剣の展示を見ても楽しみ方が変わって来ます。

刀派や刀工ごとの特徴

これは上の「日本刀そのものの話」の奥に控えている内容です。
時代ごと、地域ごとにどう言った刀工の集団がいて、彼らがどういう作風を持っていたのか。それらがどう影響しあっていたのか。この内容を読むには、中学校レベルの日本史と「日本刀そのものの話」の内容が頭に入っていないと、専門用語が多すぎて何が書いてあるのか分かりません。

実物の刀の写真や押形

写真はモノクロの刀身がアップになった画像、または展示の様子、手に取って鑑賞した時に近い印象になるように撮影されたもの、拵と刀身を並べたものなど色々あります。とにかく見て楽しい!
押形は刀身や刃文の形、彫刻や茎の銘なども含めて書き込んだスケッチのようなものです。実は写真よりこちらの方が情報量が多かったりするのですが、それは別の記事にて。

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