日本刀鑑賞のための単眼鏡選び

このブログに「日本刀 単眼鏡」という検索ワードでお越しになる方がちょいちょいいらっしゃるようなので、前にも あると便利なアイテム・単眼鏡 という記事を書いたのですが、単眼鏡選びについてもうちょっと詳しく書くことにしました。

が、私が単眼鏡を買った時はTwitterでオススメしていただいたものをそのままAmazonで買ってしまって深く考えていなかったので、オススメしてくださった@sei_n さんに改めてお話を伺って、その内容をまとめたのがこの記事です。

展示されている日本刀の鑑賞に適した単眼鏡は「ミュージアムスコープ」と呼ばれる商品カテゴリに当たります。少し前に @tot_main さんともやりとりしたのですが、日本刀の展示は撮影禁止が一般的でスマートフォンのカメラのズーム機能を使うことができません。スマートフォンを出してカメラを構えていると、係の方や警備の方に「撮影はご遠慮ください」と注意されます。撮ってません!見てるだけです!と言い訳するのは見苦しいですし、紛らわしいことはしない方が良いですね。

ミュージアムスコープに求められるスペック

  • 近距離での美術品鑑賞時に手ブレしにくい4倍程度の倍率
  • 暗い館内での鑑賞を想定して明るさのあるもの
  • ガラスケース越しでの鑑賞になるため最短合焦点距離が20cm程度

以上を踏まえて、好適品と思われる物は以下の5機種となります。

品名最短合焦点距離重量価格
VIXEN マルチモノキュラー 4×1220cm65g7,090円(Amazon
MIZAR-TEC 単眼鏡 KM-412S20cm55g8,708円(Amazon
池田レンズ工業 ギャラリースコープ KM41220cm55g11,402円(Amazon
ZEISS Monocularシリーズ Mono 4x12T*25cm45g38,880円(Amazon
ZEISS Monocularシリーズ Mono 3x12T*20cm54g58,320円(Amazon

このうち、MIZAR-TECは池田レンズ工業のOEM商品であるため、ほぼ同じスペックでありながら数千円お求め安いお値段になっているため、お買い得感があるとのこと。

ZEISS(ツァイス)は桁が違うので、よっぽどの人でないと選択肢には上らないですよね。@sei_n さんも「ZEISSは覗いたことないので、どうすごいのかわかりません」とおっしゃっていましたが、きっと違う世界(?)が見えるんだと思います。

この際なのでギモンに答えていただきました

スペック表を見ていてよく分からなかった用語や疑問に思っていたことを聞いてみました。

Q.最短合焦点距離は、対象物が「くっきりはっきり見える一番近く」はどこか?という理解でOKでしょうか?

A.そう、最も近づいてピントが合う距離です。

ということは、最短合焦点距離が20cmの単眼鏡の場合は、あまり近くに寄りすぎるとピントが合わない状態になりますね。展示の状況によっては、ほどほどに離れたところから見る方が良い場合もあるかもしれません。

単眼鏡・最短合焦点距離20cm
最短合焦点距離20cmの図

Q.カメラでもないのに手ブレするというのがイメージしにくいんですが、倍率が高いと手ブレしやすいという理解でOKでしょうか?

A.カメラで言うとず〜っと望遠レンズを手持ちで構えてるのと同じなので高倍率はオススメしません。

望遠レンズをずっと構えている状態→視界が狭くて少し動かすとぶわっと物がブレて見えますね。かなり目が疲れますし酔います。なるほど!

Q.明るさは何で決まるんでしょうか?倍率かな?

A.対物レンズと接眼レンズの比率で決まります。詳しくはともかく、今回挙げた単眼鏡は比較的明るめです。

Q.挙げていただいた機種の中で、MIZAR-TECとVIXENで千円程度の差額で重さが10g違うのですが、やっぱり少しでも軽い方が使い易いもんでしょうか?

A.携行品は軽いにこした事がないという人類普遍の真理です。

Q.おためしで使ってみたい人向けモデルとしては下二つのどちらかが良さそう、ということですね。
・VIXEN マルチモノキュラー 4×12
・MIZAR-TEC 単眼鏡 KM-412S

A.実は今回調べてみてわかったのは選択肢がとても限られてて、そもそも「エントリー」や「ステップアップ」のレベルが無いという…。
せいぜい6倍にするくらいでしょうか。ニッチな製品ならではの結論でした。

ということで、単眼鏡選びのお話でした。これから購入を検討される方の参考になれば幸いです。

ビクセン社のウェブサイトに単眼鏡を使った日本刀鑑賞の記事が公開されています。こちらもご覧ください。

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