観覧時の最低限のお作法
昨今のブームで刀の展示を見る人が増えました。そのおかげでこれまで以上に良い内容の展示が増えて、とても見に行きやすい状況になっています。
その反面「観覧ビギナー」の方も多く、「人気なのは良いんだけど…」という声も耳にします。これは聞かされる方としても非常に肩身が狭い上に耳が痛いです。
自分の肩身を狭めないよう、スマートな観覧スタイルを身に付けましょう。
写真撮影は原則禁止
特別なアナウンスがある場合を除いて、まずできないものと思ってください。
写真を撮るのが問題なのと、フラッシュで展示品が傷むのを防ぐのと両方です。刀の横に古文書が置かれる場合があり、強い光が当たると傷みます。
写真OKな場合でも、スマフォ限定やフラッシュ禁止など展示によってルールが異なります。
分かっている人には言わずもがなの話ですが、刃文は素人写真にはまず写りません(白く写る模様は刃文ではなく刃取りです)。図録やポスター、ポストカードなどを買った方が良い写真が入手できます。
荷物は少なく
理由なくわざわざ大荷物を抱えて博物館や美術館に行く人は居ないと思いますが、人が多かったり通路が狭いと邪魔になりますし、荷物が重いと単純に疲れます。
そこそこ大きい施設の場合はコインロッカーがあったりクロークで預かってもらえたりしますが、空きがない場合や小さいサイズのロッカーしかない場合もあります。
遠出でキャリーバッグなど大きな鞄がある場合は、駅のコインロッカーや宿泊施設に預けるのが無難でしょう。
展示品リストを先にゲットしておくと吉
大規模な展示の場合は展示室の入口に展示品リストが準備されています。小規模な展示の場合はチラシやパンフレット、ウェブサイトなどにリストが掲載されていることがあります。リストを入手しておくとメモを取る時間が短縮できますし、間違いも少なくなります。また、会場へ行く前に刀の概要(寸法・作者など)や来歴を調べておくと、キャプションから書き写す内容が少なくて済みます。
メモは周囲の邪魔にならないように
観覧しているのは自分だけではありません。なるべく占有時間を少なくして他の人にも展示品を見てもらえるように心掛けたいものです。また、来た人全員がメモを取るワケではありません。キャプションの内容を控えたり鑑賞メモを書く時には、展示品の真正面は展示品を見る人に譲ってください。
また、施設によってはペンの使用を禁止しているところもあります。鉛筆を持って行く習慣をつけておくと良いでしょう。
立ったまま限られたスペースで手早くメモを取る方法を編み出せると良いですが、あえてメモを取らず見ることに専念するのも楽しみ方です。
おしゃべりは外に出てから
展示を見に来る人には老若男女、様々な人がいます。全ての人が昨今のブームに対して理解があったり知っているわけではありません。展示品そのものについて小声で二言三言話すならまだしも、全く関係ない話題を普通の音量でしていると悪印象です。
観覧待ちの列に並んでいる時は気が緩みがちなので特に注意してください。
刀関係なく、博物館や美術館での展示を見る態度として非常に格好悪いです。
おそらく「じゃあ実際みんなどうしてるの?」と思うのが自然な流れなので、その辺は別の記事でご紹介できれば、と思います。
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