刀剣鑑賞作法のポイント 3.姿を見るとき
以前ご紹介した、「刀剣鑑賞作法 〜初めて触れる日本刀〜」冊子の中で、文章だけではちょっと分かりにくいポイントを少しずつ解説します。
3回目は8Pに書かれている「姿をみる」のポイントです。
刃を左に、柄(茎)を垂直に握り、握った腕をまっすぐに延ばします。(刀身を垂直ではなく、柄を垂直である事に注意)
茎が地面と垂直になるように持って、腕をまっすぐに伸ばします。
この時、女性だと重かったり重心の関係で刀身がぐらぐらすることがあります。その場合は、落とさないように両手でしっかり持つようにしましょう。
と言いつつ、重かったり恐々持っていたりで、つい腕が曲がってしまうんですよね…。意識的に「腕はまっすぐ!」と思いつつ持つようにすると、ちょっとずつ真っ直ぐ持てるようになるはずです。
なぜ刀身ではなく茎を地面と垂直になるように持つかと言うと、刀身がどれくらい反っているか、どのあたりから反っているか、全体の形のバランスが見やすくなるからです。
ほらね、一目瞭然でしょう。
サイズはかなり適当ですが、左が江戸時代初期の打刀、右が鎌倉初期の太刀のスタイルです。明らかに形が違いますよね。
鑑賞時の姿勢にはこんな風に理由があります。
一気に覚えて実践できなくても、そういう理由があるんだなーと頭の片隅に置いておくといつか役に立つかもしれません。
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