刀の見方 かたち編その4 鎌倉時代中期の太刀

この記事は 刀の見方 かたち編 はじめに から続く記事です。
刀の見方 かたち編「平安時代の太刀」の次は「鎌倉時代中期の太刀」です。

鎌倉中期の太刀

直刀→平安時代の太刀ほど変化が顕著でないので、並べて比較する図にしてみました。

平安時代に生まれた太刀は、鎌倉幕府が開かれ武家社会へと移行すると質実剛健な気風を写しているのか、実用的な形に変わります。一気に変わったというよりは、使い手の意見を反映して徐々にそうなって行ったと考えるのが自然です。

源平合戦のドラマでもおなじみの甲冑・大鎧を着た武者同士が馬上で攻撃し合うために、ややゴツめのこのような形になったと言われています。
大鎧は平安末期(1100年頃)から南北朝時代(1300年代の終わり頃)までマイナーアップデートしつつ着用され続ける上級武士の基本装備なので、武器はこの甲冑を着た馬上の武者をどう攻撃するかを考えて作られます。

このスタイルの特徴はこんな感じです。

  1. 全体的に少し幅広
  2. 根元から先にかけての幅の差が少ない
  3. 根元から先にかけて全体的にカーブがついている、カーブの中心は刀身の真ん中あたり(中間反り)
  4. 切っ先は幅広でそれほど長くない、ゴリっとした形(猪首切先)

今回もできるだけ普通の日本語で書くようにしています。猪首切先は文字で説明するよりも実物を見た方が分かりやすいかもしれません。

ゲーム「刀剣乱舞」でこのスタイルの太刀キャラクターは一期一振、明石国行、燭台切光忠などです。

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